日本からユーコン準州へは、カナダ西側の玄関口、バンクーバー(ブリティッシュ・コロンビア州)を経由して行くルートが便利。
成田空港からバンクーバーへは、エア・カナダと全日空の共同運航便及び日本航空の直行便が、それぞれ毎日運航している(8~9時間のフライト)。このほかバンクーバーへはシアトルなどアメリカ経由便で入ることも可能。
バンクーバーからユーコン準州の州都ホワイトホースへは、エア・カナダ、エア・ノース、ウエスト・ジェット(5月~10月末頃まで、夏季のみ)の3社が直行便を運航。約2時間20分のフライト。
なお、フライト時間や路線はシーズンにより変更される場合もあるので、詳細は航空会社に確認を。
エア・カナダの場合、日本発カナダ行きのエコノミークラス利用で預けることのできる荷物は原則的に1人1個(重さ23kgまで、縦・横・高さの合計は158cm以内)。サイズ・重量・個数を超える場合は、超過手荷物料金が必要。
バンクーバーに到着後、そのままホワイトホースに乗り継ぐ場合も、バンクーバーで入国審査が行われる。預けた荷物はいったんバンクーバーで受け取って税関を通過した後、乗り継ぎ専用のカウンターに預け直す。
観光目的での入国に必要なものは、パスポート、カナダの税関申告カード(機内などで配布)、帰国用の航空券、カナダ国内での滞在費。パスポートにはカナダ出国予定日+1日以上の残存有効期間が必要。また6か月以内の観光旅行にはビザは不要。
アメリカ経由でカナダに入国する場合は、アメリカの空港でも入国手続きが必要。観光目的の場合ビザは免除されるが、事前に米国国土安全保障省のウェブサイトから電子渡航認証システム(ESTA)にオンラインアクセスし、渡航認証の申請・取得をすることが義務付けられている。
ホワイトホースから、ドーソン・シティ(約1時間)、オールド・クロウ(約3時間)まで運航しているローカル・フライト(曜日限定)。バンクーバーとカルガリーからのホワイトホース便もあり。
ホワイトホースにベースがあり、水上飛行機などのチャーターができる。釣りやカヌー、スキーなどが楽しめるアクティビティツアーも。
ゴールドラッシュ時にアラスカのスキャグウェイとホワイトホースをつないで開通した峠越えの鉄道。現在は夏の間、ホワイトホースの南にあるカークロスからスキャグウェイの区間を、観光列車が運行。ホワイトホースからバスでつなぐパッケージもあり。
夏シーズンに運行しているバス(ホワイトホースからスキャグウェイ間)。ホワイト・パス&ユーコン・ルートとあわせたツアーもあり。
ホワイトホースからブリティッシュ・コロンビア州の州境にあるワトソン・レイク方面の間に定期バスが運行。
ホワイトホースとドーソン・シティ間を結ぶバス(運行日限定)。プライベート・チャーターも可能。
ホワイトホースの空港や市内でレンタカーを借りることができる。またRVといわれるモーターホーム(キャンピングカー)での旅も人気で、さまざまなサイズのRVをそろえたレンタル会社も充実。車を借りるには国際免許証、クレジットカードの提示が必要。
ホワイトホースやドーソン・シティなど、ある程度の規模の町にはタクシーのサービスもある。料金の10~15%前後のチップを払うのが慣例。路上でひろうより、大きなホテルなどから乗るのが確実。小さな町ではタクシー会社に電話して直接手配を。
低地では野生の花々が咲き始める時期だが、山岳部ではまだ残雪スキーも可能。長袖のシャツや長スボン、ウィンドブレーカーか薄手のダウンジャケット、セーターまたはフリース、防寒用の帽子と手袋、ウォータープルーフのブーツがおすすめ。
6月の夏至を最長に、日が長くなる時期(平均日照時間は約20時間)。気温も高くなり、ときに30度を超える日も。日中は半袖のシャツや半ズボンで過ごせるが、朝晩などは冷えることも。長袖のシャツや長スボン、ウィンドブレーカー、薄手ジャケット、薄手のセーターやフリースのベストなどの用意を。
冷え込みはじめ、紅葉が楽しめる季節。春の服装を参考に。10月にはより暖かい服装で。
寒さが続き、雪も多く降る。12月の冬至を最短に、日照時間はかなり短くなる。気温も相当低くなり、時には-30℃を下まわることも。長袖のフリースや長スボンの下に、保温効果の高いアンダーウエアを重ね着するのがおすすめ。スキーなどのスポーツをする場合は、汗などを放出しやすい速乾性の高い下着を。このほか厚手のコートやダウンジャケット、十分に暖かい帽子や手袋、ネックウォーマー、耐寒ブーツなども必要。
この時期オーロラツアーなどに申し込むと、現地で防寒ウエア一式をレンタルできる場合も多い。
※上記の他、紫外線対策の日焼け止めやサングラス、ウォーキングシューズなどは、季節を問わずに用意したい。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
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平均最高気温(℃) | -13 | -9 | -1 | 6 | 13 | 19 | 21 | 19 | 12 | 4 | -6 | -11 |
平均最低気温(℃) | -22 | -19 | -12 | -5 | 1 | 5 | 8 | 6 | 2 | -3 | -13 | -19 |
平均日照時間 | 6 | 8 | 11 | 14 | 16 | 18 | 19 | 17 | 14 | 12 | 9 | 6 |
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
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平均最高気温(℃) | -23 | -17 | -4 | 8 | 16 | 21 | 23 | 20 | 12 | -1 | -14 | -20 |
平均最低気温(℃) | -31 | -28 | -20 | -8 | 1 | 6 | 8 | 5 | -1 | -9 | -22 | -29 |
平均日照時間 | 6 | 9 | 12 | 15 | 19 | 21 | 20 | 17 | 13 | 10 | 8 | 5 |
オーロラは、ユーコン全域で8月下旬~4月中旬まで観測可能です。
通貨はカナダドル(C$)。
現在の為替レートはコチラで確認を。
日本国内での両替は、外国為替取扱銀行や国際空港内の銀行で可能。またカナダでは、空港、市内の銀行や両替所などで可能。クレジットカードのキャッシングや、インターナショナル・キャッシュカード利用の場合は、特定のATMから現地通貨を直接ひきだすこともできる。
ホテル、商店、レストラン、現地発着ツアーなど、ほぼすべての支払いにクレジットカードが利用可能。またホテルのチェックインやレンタカー借り出しの際には、クレジットカードの提示を求められることが多く、ない場合は多額のデポジットが必要になることも。
日本の消費税に相当するものとして、連邦サービス税(GST)5%が課税される。なお、他州で必要な州税はユーコンでは徴収されない。
ユーコンは太平洋岸標準時間となっており、日本との時差は-17時間(日本が昼の12:00の場合、ユーコンでは前日の夜19:00)。ただし、3月の第2日曜日から11月の最初の日曜日までは時計の針を1時間進めるサマータイムとなるので、時差は-16時間となる(日本が昼の12:00の場合、ユーコンでは前日の夜20:00)。
営業時間は施設や店によって異なるが、銀行の窓口はだいたい月~金曜日の10:00~16:00(ホワイトホースにある大手銀行の支店などでは、土曜日も営業のところもあり)、商店やギフトショップなどは月~土曜日の10:00~18:00が一般的な営業時間。ホワイトホースのスーパーマーケットなどは、20:00ころまで営業しているところも多く、また24時間営業のコンビニエンス・ストアもある。日曜日は定休日、または営業時間を短縮する店が多い。
電圧は110~120ボルト(場所によって異なる)、周波数は60ヘルツ。プラグの形も日本と同じため、一般的な電気製品はそのまま利用できる。精密な製品を使う場合には変圧器などの使用を。
電話のかけ方は基本的に日本と同じだが、長距離の場合は1+市外局番からの番号が必要。カナダから日本にかける場合は、国際電話識別番号011→日本の国番号81→相手の市外局番(最初の“0”を取った番号)と番号の順にプッシュ。日本からカナダに電話をする場合は、国際電話会社の番号→カナダの国番号1→相手の市外局番と番号の順にかける。公衆電話ではクレジットカードが使えるものも多く、国際電話もかけられる。
カナダから日本へのはがきや手紙には、C$1.85の切手が必要。30g以上のものは重さに応じて金額が異なる。切手は郵便局のほか、ホテルのフロントや空港の売店などで買うことができる。
ほとんどのホテルでインターネットは利用可能。使用が有料の場合と無料の場合がある。このほか、空港など公共施設でも利用は可能。ホワイトホースなどではインターネットカフェもある。
ホワイトホースやドーソン・シティ、その他のコミュニティでサービスを提供している。町や村などコミュニティから外れると、ほとんどつながらない。日本から持ち込んだ携帯電話の利用状況に関しては、それぞれの契約会社で確認を。
チップはあくまでもサービスに対しての心付けのため、金額は決まっていないが、常識的な目安は次のとおり。
レストラン、ホテルの宿泊費などの料金の15~20%前後(セルフサービスのカフェなどでは不要)。スパでのトリートメント、タクシーなどは料金の10~15%程度。ホテルのベルボーイや空港などのポーターは荷物1個につきC$2。ホテルのメイドには、ゲストがそれぞれC$1~2。
空港や駅、飛行機や列車内などの交通機関、公共の建物内、ホテルなどでは、ほぼすべて禁煙。レストラン、カフェ、バーでは全面禁煙となっている。国立公園など自然地帯をはじめ屋外での喫煙には必ず携帯灰皿の用意を。
アルコールはユーコン準州政府が運営するリカーストアのみで販売されている。また、ホワイトホース市内には地ビールの醸造所があり、販売も行っている。購入できるのは19歳以上で、パスポートなど年齢を証明できる書類の提示が必要。住居やホテル内、アルコールを提供するライセンスをもつレストラン、バーなど以外での飲酒はできないので注意を。
国立公園や準州立公園などの自然地帯では、できる限り環境に影響を与えないような配慮を。ゴミはすべて持ち帰り、また植物や石などは持ち出さずそのままの状態に。ハイキングトレイルなどがある場所は、コースから外れると貴重な植物などを傷つける可能性もあるので注意を。
また野生動物はユーコンの自然の一部。ハイキングなどで遭遇してもなるべく刺激を与えない配慮を。クマなどによる被害を避けるため、ハイキングやキャンプなどではなるべく団体で明るい時間に行動し、食べ物の管理は確実に。
※自然環境のなかへ訪れる際の注意等はコチラ(英語)で確認を。
ユーコンでは釣りやハンティング、準州立公園内でのキャンプなどにはライセンスや許可を受けることが必要。旅の目的応じて、あらかじめライセンスの詳細情報(英語)の確認を。釣りなどのガイドツアーでは、こうしたライセンスも料金に含まれており、便利。
万が一カナダ滞在中に怪我や病気、あるいは事故、盗難などのトラブルに遭ってしまったときのために、海外旅行傷害保険にはぜひ加入を。とくに旅行者の医療費は高くつくので、治療費などが十分にカバーされているものを選びたい。クレジットカードによっては旅行保険が自動付帯されているものもあるが、補償内容や日数が制限されていたり、利用条件があったりする場合も多いので、事前に確認を。
ユーコン滞在中の緊急連絡先は以下のとおり。このほか、クレジットカード会社や旅行会社の現地連絡先なども控えておきたい。
◆警察・消防・救急 TEL:911(ホワイトホース)、1-867-667-5555(コレクトコール、ホワイトホース以外のエリア)
◆日本総領事館(ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー) TEL:1-604-684-5868
準州内各所に旅行社向けの情報を集めた施設があり、とくにホワイトホースのビジター・センターは通年でオープンしている。
※ビジター・センター(Visitor Information Centre)の詳細はコチラ(英語)から。
主要な町にはホテルやB&Bなどが充実。また自然を楽しむためのウィルダネス・ロッジやキャビンなどが多いのもユーコンの特徴。さらに自然のなかのキャンプ場も各地にある。
2月上旬 | ユーコン・クエスト Yukon Quest 国際的に有名な犬ゾリレース。ホワイトホースとアラスカのフェアバンクスの間、1600kmを犬ゾリで走破するもので、ドッグチームは厳寒の中を10日以上かけて走り続ける。その過酷さのため、完走できるチームはわずか。ホワイトホースとフェアバンクスが毎年交互にスタート地点となる。 |
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2月下旬 | ユーコン・サワドー・ランデブー Yukon Sourdough Rendezvous ホワイトホース恒例の冬祭り。雪上レースやクイーンコンテスト、力自慢大会、パレード、コンサートなど子供から大人までが楽しめるさまざまなイベントで連日、盛り上がる。日本チームも参加する雪像コンテストも開催。 |
3月中旬 | ソウ・デ・グラ・スプリング・カーニバル Thaw-Di-Gras Spring Carnival ドーソン・シティの春祭り。さまざまなミニイベントが繰り広げられる。恒例となっている「スノーシュー・ベースボール」のトーナメントも大人気。 |
4月中旬 | セレブレーション・オブ・スワンズ Celebration of Swans 白鳥をはじめ、春の訪れを告げる渡り鳥たちの到来を祝ってユーコン各地でバードウォッチング・イベントを実施。ホワイトホースの南にあるマーシュ湖には4月中、白鳥観測施設「スワン・ヘブン」も登場。 |
6月下旬~7月上旬 | ユーコン・リバー・クエスト・カヌー&カヤック・レース The Yukon River Quest Canoe & Kayak Race 世界最大のカヌー&カヤックのレース。ホワイトホースからドーソン・シティまで、ユーコン川の715kmを数日間、途中キャンプをしながら下り、その速さを競う。 |
7月1日 | カナダ・デー Canada Day カナダの建国記念日。各地でパレードをはじめ様々なイベントが行われる。 |
8月中旬 | ディスカバリー・デイズ・フェスティバル Discovery Days Festival 1896年の8月16日、ゴールドラッシュの引き金となった最初の金の発見を祝う祭典。ショーや各種パフォーマンスをはじめ、ウォーキング・ツアー、アート・フェスティバルなどが行われ、数日間にわたりドーソン・シティ全体が盛り上がる。 |
※すべて2014年12月現在の情報。金額、時間などは変更される場合があるため、詳細は各ウェブサイトで確認を。